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変わる北京の食品市場 価格競争激しく、低い粗利

 道産食品中国市場販路拡大セミナー(道などの主催)がこのほど札幌で開かれ、中国・北京市内で7店舗を展開するセブン&アイ・ホールディングスグループ、華糖洋華堂商業有限公司の前食品部長、海老子清孝イトーヨーカ堂㈱食品事業部地域MD担当(北海道)チーフデストリビューターが講演=写真。本年2月まで4年間勤務し、中国・食品ビジネスの最前線で得た現地の商業・食品事情などの情報を提供した。要旨は次の通り。

 ◆売り場の特徴
 
 華糖洋華堂は、1998年に創業、朝陽区に1号店を開店し、本年で10周年。6月には新店舗が開店し、北京市内は8店舗体制になる。また、グループでは四川省成都市に3店舗を展開。2010年以降、天津、瀋陽、その他の地域へと全国展開する方針。
 
 2001年にオリンピック会場に近い同区亜運村に開店した2号店が現在、北京市内の基幹店舗。地下1階地上5階、売場面積2万2千平方メートル。年間売上高が約9億元(130億円)。物価は日本の3分の1であり、日本に当てはめると、350~400億円の物量がある店舗。
 
 1日の来店客数はレジ通過客で平日が1万7500人、土日が2万5千人、旧正月の春節など年中行事の催事時が5万人。食料品の1人当たりの買上げ金額は、1点の単価が6元(約90円)、買上げ点数が6点で36元。
 
 中国人の中堅層をターゲットに、リズナブルプライスでの販売をコンセプトにしており、95%が中国で仕入れた商品。食料品の売上げ構成比は、加工品43%、日配品が17%、精肉14%、青果、総菜が各10%で、鮮魚は6%と一番低い。フナ、コイなど淡水魚が中心で単価が安いため。氷を敷いて並べているが、ほとんどが冷凍品。タチウオが非常に好まれ、売れている。
 
 ◆商業事情
 
 商習慣として「北京統一価格」があって、原価が決まっており、後はリベートでの商売。フランスのカルフールが持ち込んだもので、入店には入店料(6千元程度)が必要。商品の登録料(1品1千元程度)もかかる。また、春節など年5回の催事があり、1回1千~1200元の協賛金が徴収される。出店にあたってはそういうコストをしっかり踏まえておかなければならない。
 
 北京市内には中国の国営、フランスのカルフールをはじめ、米国のウォルマート、タイのロータス、英国のテスコ、日本のヨーカドー、イオン、伊勢丹、そごうなど出店しており、流通業界はワールドカップさながら。価格競争が激しく、売価は非常に安い。
 
 粗利は日本では考えられない低比率。損益分岐点が食品では13~14%。物量で補っているのと、建物や人件費などのコストが安いことで、何とか経営していくことができている。
 
 ◆食品事情
 
 中国人は冷たいものを飲まない、生野菜を食べないとされてきたが、若者を中心に冷たいものも飲むようになり、レストランでも冷たいビールを置いている。サラダも食べるようになり、マヨネーズ、ドレッシングが売れるようになってきた。マーケットは大きく変わろうとしている。
 
 食の安全・安心に対し、相当の知識と興味を持ち、安全・安心はお金で買わなければならない、という意識が強い。例えば、野菜では無農薬・減農薬、有機野菜がレギュラー品に比べて3倍近い価格だが、前年対比170~180%で毎年伸びている。
 
 中国人の1日の食費は朝食3元、昼食5元、夕食7元の15元と言われている。通常、麺類を食べるのに約5元のところ、日本式のラーメンは20元だが、土日になると、席が満杯になる。マグロも日本食レストランで中トロ、大トロが5切れ300~350元(約2千円)。日本と変わらない価格で売られている。
 
 富裕層を中心に牛肉も食べられるようになっている。4年前には精肉全体に占める牛肉の構成比は5%しかなかったが、今では12%。着実に重要が伸びている。
 
 また、中国人は「見栄っ張り」と言われるが、春節などに贈るギフト用では、青森のリンゴや九州のナシが100元、カニが200元など高価商品も売れる。

※記事の詳細は週刊水産新聞紙面をご覧ください。

(2008年06月02日付)

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