ホシザキの熟成乾燥庫 うま味増強 色上がり鮮やか

ホシザキ電機(株)(愛知県豊明市)が開発した干物加工用の「熟成乾燥庫」は、分解酵素の働きを活性化させながら乾燥でき、うま味成分を増強。さらに脂質の酸化を抑える機能も組み込まれ、色目も鮮やかに仕上がる。
装置は、庫内温度が5度から40度まで1度刻みで調整が可能。寒風乾燥(5~15度)や冷風乾燥(15~28度)はもちろん、温風(28~40度)で熟成乾燥。1台で3つの製法が使い分けされ、汎用性が高い。
熟成乾燥は、タンパク分解酵素を活性化させ、うま味成分のアミノ酸を増加させる。アジを使った試験では、乾燥前に比べて遊離アミノ酸量が約10%増加。天日干しや冷風乾燥よりも高い結果を得られている。
庫内を密閉、白金触媒を燃焼させる脱臭装置を搭載し、庫内の浮遊菌を死滅させ、無菌状態の風を循環。また、低酸素状態での乾燥で、脂質の酸化が抑えられるため、臭みがなくなり、色目も鮮やかになる。
庫内は2列で、最大24枚の棚網(幅47センチ×奥行き69センチ)が設置でき、魚の大きさや厚みなどで異なるが、アジの開きでは、一度に360枚が約4~6時間の稼働で、乾燥度合約85%重量比に加工できる。電気代は1時間当たり約23円。
6年かけて、さまざまな魚種で試作し、塩水の塩分濃度や浸漬時間、乾燥度合などのデータ収集・分析を行い、魚種ごとの製造マニュアルも確立している。
これまで西日本を中心に納入実績を重ねており、「塩のみの無添加でうま味成分を増加させることができ、各地で安全・安心、高品質の干物を作り出す性能が実証されている」と開発担当の原安夫第二商品設計部第二開発推進課主事主任研究員。
例えば、島根県平田市の水産加工業者が製品化したアマダイの開きは、釣り情報誌が独自調査でまとめている干物のランキングで最上位の「横綱」に選ばれた。
また、島根県隠岐の島町の婦人グループがまちおこしで、同社のマニュアルに従って、アゴ、イサキなどの熟成干物を製品化し、生協にも販路を開拓している。
ホシザキ北海道(株)では、干物の高品質化、未・低利用魚の有効活用に向け、メンテナンス付リース(6年間保証、定期点検年2回)などで、道内の水産加工業者や外食産業などに普及を進めている。
(株)ホシザキ北海道(株) 札幌市白石区菊水1条4丁目1番8号
電話011・841・3388、FAX011・841・4489
(2008年01月28日付)

