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三宝化成工業が「WAVE6000」輸入販売開始 水圧で殺菌・貝むき


「WAVE6000」シリーズ

 三宝化成工業(株)(奧淳司社長、本社・大阪府)はこのほど、水圧で水産物などを殺菌、カキ・ホタテなどの2枚貝を開ける装置の供給を開始した。

 NCハイパーバリック社(スペイン)製の液体与圧滅菌装置「WAVE6000」シリーズで、日本総代理店として輸入、販売。冷却水を媒体に加圧、殺菌でき、品質の変成を抑え変わらないうま味を維持。貝はきれいにむけ歩留まりが落ちない。素材そのものでも、フレキシブル包装した製品でも処理。カキのノロウイルスを死滅させる効果も期待される。革命的な装置とみられ、注目される。

 同社によると、この装置は海外ですでに70~80台が稼働し、おもに生ハムなどのパック入り畜肉製品を殺菌。水圧による殺菌がメーンの機能だが、NC社との共同改良により2枚貝の殻開けもできるようにした。

 筒状のステンレス容器に処理対象物を入れ、ふたをしめると、コンベアで装置本体の高圧ベッセルに収容。冷却水または常温水を媒体に圧力ポンプで加圧し、200MPa~600MPaの高レベルの静水圧で数秒から数分間処理。処理後に反対側のコンベアから出てくる。

 「全体からじわっと圧力がかかるので細胞を壊さない。無添加で高鮮度、生の状態で食卓に届けられるようになる」(同社)といい、殺菌しても処理前の品質を維持。

 処理能力は筒状容器の容量で55リットル、135リットル、300リットルの3タイプ。いずれも対象物を容器に収容すれば自動的に処理。前後に充てん、取り出しなどのラインを組めば連続処理が可能。同社はNC社の指導でラインや付帯するオプションも製作、供給。

 カキ、ホタテの殻開けでは、殻付きのまま筒状容器に収容。5度の冷却水を媒体に300MPaの静水圧をかければ、7分未満で殻から貝柱が離れて開く。水温は5度上がって10度まで上昇するが、生食としての品質は十分に保たれる。

カキの殻は2センチほど開き、指をかけるだけで上下の殻が簡単に外れ身がするりと落ちる。身は処理前に比べ、ぷくっと張ったようになりよりおいしそうに見える。ホタテは5センチほど開き、殻を振るだけで身が滑り落ちる。カキ、ホタテともきれにむけて殻に貝柱などは残らず、「百パーセントの歩留まり」(同社)。

 試算では、処理能力300リットルの装置でホタテを1日2トンむけるという。同社はこれ以外の2枚貝もむけるとみている。

 一方、ノロウイルスでは、汚染されたとみられる宮城県産カキでテスト。スペインに運び、半分をこの装置でむき、残る半分を現地で手むき。日本に持ち帰って検査した結果、装置むきは陰性に、手むきは陽性になったという。殺菌がメーンの装置だけにノロウイルスの死滅、不活性化の実証にも期待がかかる。同社は試験研究機関などと共同で試験を進めたい考えだ。

 装置の動力は200ボルト電源。処理能力55リットルタイプで、1億2千万円、重量約20トン。2枚貝を開けるだけの機能なら低い水圧ですみ、より低価格で供給できる見通し。受注後にスペインで生産、納入までの期間は船舶輸送含め5カ月。2年間で10台の販売を見込む。

問い合わせ先

三宝化成工業(株)東北営業所 宮城県石巻市流留字七勺9 ―35
電話0225・97・5620

※記事の詳細は週刊水産新聞紙面をご覧ください。

(2006年10月02日付)

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