玉冷加工の前処理ラインに貝先破砕機

道南・森町のホタテ加工・(株)カネト富樫水産は今シーズン、玉冷加工の前処理ラインに新型の貝先破砕機を導入した。富樫恒生専務が考案、砂原の鉄工所が製作したもので、突起が付いた回転ドラムで貝先を破砕、むきべらを差し込むすき間を瞬時に開ける仕組み。機械の導入で、殻外し作業が1.5倍も効率化された。このほど特許も申請した。
玉冷原貝前処理行程の殻外しは、むきべらを使った人手によるものが多い。水揚げ直後の原貝は口を硬く閉じているため、むきべらを入れるすき間がなく、熟練を要する作業だ。
冷凍ボイルを主力製品とする同社が玉冷を製造するのは「久しぶり」(富樫専務)といい、殻外しは慣れない従業員にとって重労働となり、中には手の痛みを訴える従業員も出てきた。
以前から貝先破砕機のアイデアを持っていた富樫専務は急きょ、隣の砂原町の鉄工業・(有)三栄社に製作を依頼、2月末から5台を前処理ラインに設置した。
2カ所ある原貝差込口に貝の先端を入れるだけ。1分間に50枚程度を処理することができる。むきべらを使った殻外しに慣れない従業員が貝先破砕を担当するなど工夫して、作業効率をアップ。従業員の間からも「仕事が楽になった」と好評だった。
試作機として10台を製作。他のホタテ加工メーカーでもモニター使用した。今後は、加工シーズン終盤となる噴火湾地区に替わり、本番を迎えるオホーツク海沿岸の加工場からの引き合いも予想される。
機械を製作した三栄社の森文吾社長によると、受注から5日間程度で製作でき、部品交換などは地元業者でも簡単に行える。現在の納入価格は1台35万円程度が予定されている。
富樫専務は「従来より大幅に効率が上がったが、貝の差込を自動化したりステンレス製にしたりするなど改良の余地はある。基本的な仕組みについて特許申請したが、今後は水産加工機械メーカーの協力を得て、さらに使いやすいものを目指す」と話している。
(株)カネト富樫水産 森町字港町127
電話01374-2-2346、FAX01374-2-0688
(有)三栄社 砂原町字掛澗渡杭崎200-12
電話01374-8-4161、FAX01374-8-4168
(2005年03月28日付)




