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マルシェの高電位保存庫

 高電位で細胞へのダメージを少なく凍解凍―食品加工機械メーカー(株)マルシェ(札幌市、杉本俊幸社長)は、従来機をバージョンアップした高電位保存庫を発売、オホーツクのカニ加工会社などに普及している。

 高電位凍結・解凍法は、一般化している緩慢凍結と自然解凍の欠点を解消し、おいしい製品をつくるもの。緩慢凍結では0~マイナス5度の最大氷結晶生成帯をゆっくりと通過するため、氷の結晶が大きくなり、細胞を破壊する。解凍すると、氷はドリップ(液汁)となって、うま味成分を流失させ、品質を低下させる。

 これに対し、高電位法では、最大氷結晶生成帯であるマイナス1.8度前後の温度帯で、高電位処理することで水の分子を小さくして細胞破壊を防止しながら凍結する。

 従来型の高電位保存庫では、400ボルトだったが、新製品は0~7500ボルトまで変圧でき、安全装置によって確実に高電位が掛かる仕組みになった。

 解凍の場合も高電位処理した凍結品であれば、自然解凍でOK。緩慢凍結した凍結品は、マイナス1.8度前後の温度帯で高電位処理して解凍すれば、細胞へのダメージを抑制、ドリップの流出を防ぎ、食材本来のうま味を引き出す。高電位処理で遊離アミノ酸が増すことも確認されている。

 オホーツクのカニ加工場では、ロシア産の冷凍タラバなどを高電位保存庫で解凍、自然解凍などに比べ身質がしっかりとして、うま味も増して好評だ。

 また、シシャモやコマイの一夜干しなど干し魚の分野でも普及。例えば、コマイは冷凍原料から一夜干しにするが、解凍に高電位法を用い大成功している業者もいる。従来品に比べ数倍美味しいことから高値で出荷している。

 また、シシャモでは、冷解凍に高電位法を用いているほか、少ない水揚げの時に数量をまとめるために、鮮魚で保存するためにも用いている。完熟シシャモで1週間、脂シシャモでも4日以上も鮮度を保つという。

 これは、高電位法を用いれば、酸化還元によって酸化を防止し、腐敗を遅延できるからだ。通常の冷蔵保存に比べ3倍以上も日持ちする。

 杉本社長は「緩慢凍結・自然解凍との差別化に役立つ機械。テスト機を貸し出しているので、どしどし問い合わせを」と呼びかけている。

問い合わせ先

(株)マルシェ 札幌市白石区栄通15丁目
電話011-836-2727

※記事の詳細は週刊水産新聞紙面をご覧ください。

(2005年01月31日付)

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