鉛より速く沈むイカ釣り用オモリ フジワラが発売

高速で沈降する「鉄矢」
鉛加工・釣り用オモリ製造の(株)フジワラ(本社・北斗市、藤原鉄弥社長)の鋳鉄製イカ釣漁業用オモリ「鉄矢」が「従来の鉛製より速く沈み、漁獲効率が数段アップする」と漁業者の間で好評だ。魚探でとらえた群れめがけ、直線的に高速沈降する特性は、集魚灯を点けない「かん取り」操業でも大きな効果を発揮。鉛不使用で「環境対応型」としても注目されている。
「鉄矢」の第一の特徴は見たとおり、低い重心と上部に4枚の羽根を持つ、その形状にある。コンピューターを用いた3D流体解析と海上実験を繰り返し、速く沈めるための物理的条件を徹底的に追求した結果、たどり着いた形だ。
藤原社長から「速く沈むオモリを作りたい」と相談を受け、開発支援に当たった道立工業技術センターの吉野博之主任研究員(水産科学博士)は「最大のポイントは、重心位置と水の抵抗バランス。羽根が小さいと斜めに傾き、大きすぎるとふらふら揺れる。最適の羽根面積と位置を解明するため、試行錯誤の連続だった」と話す。
環境負荷物質の鉛を使っていないことも注目されるが、鉛加工40年の歴史を持つ同社にとって「鉛フリー」の鉄製オモリを開発することは、大きな決断だった。自社製品の否定につながりかねないからだ。
しかし、日本釣用品工業会理事で環境委員会鉛部会長を務める藤原社長の意識は、すでに「環境対応」に傾いていた。「逃げてはいけない」。覚悟を決めた藤原社長は「鉛加工メーカーの革命」に全力で取り組んだ。
鉛より比重の小さい鉄を速く沈める研究には多くの時間と労力を要したが、流体力学に基づいた独自のデザインがついに完成した。特に回転を防ぎ、まるで潜水艦のように直線的に沈降させるための4枚羽根は、鉛ではできない薄肉鋳造が可能な鉄ならではの最高傑作といえる。
鉄の弱点であるさび対策は改良を重ね、厚さにむらのない粉体塗装が施されている。
(株)フジワラ 北海道北斗市追分3丁目2―7
電話0138・48・7788(代)、FAX0138・48・6677
(2007年09月10日付)




