昭和冷凍プラントの窒素氷製氷システム、酸化・鮮度落ち抑制

冷凍機メーカーの(株)昭和冷凍プラント(本社・釧路市、若山敏次社長)は、窒素ガスを封入した氷の製氷システムを開発し、特許、実用新案を申請した。酸素を含まないため、鮮魚の保管、輸送の際に起きる酸化を抑制、魚介類の鮮度落ちを防ぐ。既に鮭鱒・船、定置船が導入、装置の設置を進めており、若山社長は「漁獲段階からの食の安全・安心、鮮度保持に貢献できれば」と話している。
同社はこれまで紫外線殺菌した海水シャーベット氷による漁獲段階からの衛生管理、鮮度保持技術「フローアイス海水滅菌冷却システム」を確立、道東のサンマ漁船やエビ籠漁船、定置船など40数隻に導入実績がある。
今回、開発した窒素氷の製氷システムは、フローアイスをさらに進化させ、大気中から抽出した窒素ガスを水中に溶解させることで、酸素を追い出し、酸素を含まない氷をつくり出す。
窒素氷を発泡詰めに使えば、冷却による鮮度保持に加え、溶けても放出した窒素が魚介類を包んで酸素の接触を防ぎ、「窒素置換包装と同じ効果が出てくる」と若山社長。消費地により新鮮な状態で届けることで付加価値を高めるのに加え、より遠隔地への輸送を可能にし、販路拡大につながることを目指している。
システムの初期投資はフレーク氷日産10トン規模で300万円程度。既存の設備にシステムを組み込むこともできる。また、封入する窒素は大気中から抽出するため、製氷コストも通常の海水氷、真水氷とほとんど変わらないという。
若山社長は「酸素を含まないので、雑菌の繁殖も防ぐ」と説明。今月には試験研究機関の協力を得て、窒素氷と通常の氷で、発泡詰めした魚介類のK値の比較実験を行い、通常より鮮度を長く維持できることを数値で明確にする考えだ。
また、氷冷熱貯蔵などを研究している釧路高専機械工学科の麓耕二助教授が4月から窒素氷による鮮度保持をテーマに研究を進める。
(株)昭和冷凍プラント 釧路市南浜町8―6
電話0154・25・1846、FAX0154・25・6026
(2006年03月20日付)




