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むつ家電特機のホタテクリーンカッター

 ホタテ出荷時の付着物除去で(株)むつ家電特機(杉山弘昭社長、青森県むつ市)の“ホタテクリーンカッター・MD―71”が高い評価を得ており、今春から急速に普及しそうだ。「前処理不要でナタいらず、オカの作業が早く終わる」「殻の刃先(先端)が欠けない」などの高性能ぶりが注目される。オールステンレス製で錆びず耐久性抜群、消耗品が大幅に減りメンテも容易だ。

 岩手県南部、大船渡市漁協長崎地区に昨年7月ころ、クリーンカッター・MD ―71が5台導入された。技術や資材の進歩で外洋でも養殖できるようになり水揚げが増えたため。同漁協が県の水産経営活性化対策事業(漁業生産高度化対策事業)により導入を進め、組合員12人が5台を共同で利用。

 台(うてな)勝安同漁協長崎ホタテ養殖組合長は「前処理しなくても、ホヤもフジツボもほとんど取れる。後処理は耳づりのピンを切るくらい。従来からある古い機械をこれまで使ってきたが、新しい機械は処理能力が高い」と笑顔で話す。貝を送る搬送体の上下調節で「殻の刃先も欠けなくなる」。以前はピンポン球ほどのホヤが取れず前処理していたという。

 三相(200ボルト)動力でモーター仕様にしたこともあり、静音化し作業環境も良好に。「音は以前の半分以下。10メートル離れると回っているかどうか分からないほど」と喜ぶ。「オールステンレスで錆びないし、使ったばかりでよく分からないがほとんど修理もなくメンテも楽そう。グリスも注ぎやすい」といい、耐久性にも確かな手ごたえ。

 台組合長はホタテの販売価格向上も視野にいれる。「機械の能力が高いので出荷時期を多少延ばしたい。遅くまでおくと付着物が増え、前の機械だと2回も3回もかけたが、いまの機械なら簡単に取れる。遅く出荷した方が値が上がりやすい」と話している。

 越喜来漁協崎浜地区の川畑兵之進組合員はMD ―71を昨年9月に導入。「従来の機械が錆びて使えなくなったため、個人で買いすぐに使った。前処理がまったく不必要になり、ナタもいらなくなった。フジツボも小さなカキもすっかり落ちる。シャフトで直接、刃の付いたゴムを回すのでブレず、ゴム(の弾力)で刃の根元がなめるように殻にあたる。オールステンレスで錆びず、自分が生きている間は使えよう」と満足。

 作業時間も短縮。1日200~300キロ出荷するのに2時間以上かかっていた洗浄、ピン抜き作業が、1時間ほどで終了。漁港岸壁での作業となり「寒いときに早く終わるのは最高」。古貝の水揚げは今月9日に終わった。川畑さんは価格について「従来品に比べれば高いようでも、こっちが得だ」とみている。

 クリーンカッター・MD ―71は長崎、崎浜両地区の合わせて6台が三陸デビュー。代理店として販売した(株)北村漁網店(本社・宮城県石巻市)の辻政俊社長は「刃の鋼と支持具のゴムを一体型にして、スパイラルタイプのシャフト2本で回しており、確実に刃があたって従来品より洗浄性能が高い。殻の外周が欠けず殻長も保ちやすい。たくさんの引き合いがあり、さらに10台が今年中に納入の予定」と普及に自信。

 仕様は三相モーターとディーゼルエンジン、ガソリンエンジンの3タイプ。消費馬力は従来品の2分の1で、半成貝サイズから殻長16センチまでの貝を1時間あたり5千枚以上処理可能という。サイズ合わせは搬送体の上下調整によるワンタッチ・アップダウン式。三相モーター仕様で縦72・5センチ、ヨコ129センチ、高さ119センチ、重量214キロ。

問い合わせ先

(株)むつ家電特機 青森県むつ市新町22―7、電話0175・22・3930
(有)丸昌鉄工所 宮城県石巻市雄勝町呉壺35、電話0225・57・3458
(株)北村漁網店 宮城県石巻市元倉1丁目3―3、電話0225・22・6578
同社岩手配送センター 岩手県大船渡市大船渡町野々田16―12、電話0192・27・6715

※記事の詳細は週刊水産新聞紙面をご覧ください。

(2006年02月20日付)

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