ネポン・コンブ乾燥機

利尻島の鬼脇で養殖を営む神征義さんは、昨年導入した大型のコンブ乾燥機で、作業効率を大幅に向上させた。乾燥機はネポン(株)(本社・東京)製の「ネポンカワイター」KT―2025TP型。「仕上がりは天日干とそん色ない。設備投資や電気代がかかっても削減できる人件費が大きい」と満足げだ。
神さんが養殖業に着手したのは2年前。本業は船大工で、船や家屋を建造する(有)神造船建設を経営している。コンブ養殖は20年ほど前に5年ほど続けたことがあり、今回が2度目の挑戦。
当時は施設規模が小さく、採算も合わなかったため中断したが、今回は大型乾燥機を導入するなど規模を拡大して着手。同じ鬼脇地区の着業者らと情報交換しながら製品改良に取り組んでいる。
コンブの乾燥には天日が1番良いとされ、消費地での評価も高い。半面、1日で干し上げなければ質を落とすため天候の見極めが肝心。コンブ漁最盛期には天日干しができるほどの好天に恵まれることは少なく、計画的に生産するには乾燥機が不可欠だ。
神さんが導入した乾燥機だと、1度に養殖ロープ4本分のコンブが入る規模。ただ、1度に4本分を入れれば乾燥に時間がかかり、干し上がった時に一気に作業にかかるには必要な人手も増える。このため、1日に2回に分けて2本ずつ機械にかけている。
期間中のアルバイトは1日に6、7人。午後から3時間ほど、機械にかけるコンブを乾燥用のネットに乗せていく作業をしてもらう。「天日干しだと、ロープ1本だけなら7人ぐらいでいいが、2、3本するとなると14、5人必要。しかも早朝から来てもらわねばならず、食事の準備や電話での呼び出しなど手間もかかる。人件費も手間も全然違って来る」と神さん。
とはいえ、質の悪い製品を生産しては意味がない。神さんも、仕上がりや乾燥後のコンブが湿気を帯びないか心配していたが「やってみるとまったく心配なかった」と笑顔を見せる。「要は、外で干すようにやればいいだろう、と乾燥時間や温度を調整した。生からの乾燥も試したが、つやがあり良い製品に仕上がった」。
夜間に乾燥させる場合、午後9時ごろから翌朝4、5時ごろまで機械を作動させる。その後、昼ごろまで天井部のファンを回して湿気を追い出す。その後、湿度や温度を見ながら回すファンの数を加減し、温度が40度ぐらいになったら扇風機を回している。「コンブの量や外気温などで調整は必要だが、結構光沢があり良いコンブができていると思う」と神さん。
ネポン社によると、「ネポンカワイター」は同社独自のハイテク制御機能システム(KTコントローラー)搭載。安全装置が全自動で作動し、高い安全性を誇る。軽微な故障の場合はすぐに停止させず、注意ランプを点灯して緊急運転するなど作業性も高い。当然、乾燥機としての機能は高く、乾燥時間が短く、コンブが付着しにくい。機器の耐久性に優れ、低燃費で経済的。
神さんの話 天日干しの場合、早朝3時に起きてコンブを採りに行く。前浜の天候が悪ければ、条件の良い場所を探して島中走り回らなければならず、重労働になる。
機械でも「外で干すのと同じようにやれば間違いないだろう」と考えて温度や時間を調整し、うまく行った。生からの乾燥も、周りからはうまくできないと言われたが、実際やってみるとそんなことはない。結構光沢もあり、良質のものができていると思う。
一番の懸念は、乾燥させたつもりが実は完全ではなく、保管している間に湿気を帯びることだったが、そういった状況も全然なかった。
ネポン(株)札幌営業所 札幌市東区東苗穂3条3-2-72
電話011-783-8151、FAX011-783-2751
本社HP http://www.nepon.co.jp/
(2004年12月20日付)




