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ホクト化学工業の氷長持ち発泡と中敷き保護シート

 発泡スチロール魚箱製造のホクト化学工業(株)(本社・青森県八戸市、金本永植社長)と包材販売の(株)川口商店(本社・岩手県大槌町、島津拓社長)はこのほど、氷と鮮魚の間に敷いて鮮度保持効果を高める「味楽(ミラクル)シート」を開発、特許申請した。ホクト社がすでに意匠登録している氷長持ち発泡魚箱「K―580」と組み合わせて使うことで、より大きな効果を確実に得ることができる。

 3年前から開発をスタート。生鮮スルメイカなどの輸送テストを重ね、ユーザーから満足のいく評価を得ることができた。

 鮮度保持の名コンビは、まず発泡が先行した。

 氷は内部で動くことで溶けやすく、たまった水によってさらに加速されるが、内部の底に氷滑り止め用の十字型の凸部と排水用の凹部と穴をつけることで、従来比1.5~1.6倍も氷を長持ちさせることができた。

 内部で移動しない氷は強固なブロックとなり、溶けでた水は底に緻密につくられた傾斜により排出される。輸送時間が長いほど効果てきめんで、氷の減量など経済効果も期待できる。

 八戸~埼玉間の輸送試験では、溶け出す水の量が従来比150ミリリットル減、東京までなら320ミリリットルも減り、中のスルメイカも高い鮮度が保たれていた。
 また昨年、岩手県釜石市の唐丹町漁協でスルメイカの輸送試験を行ったところ、従来に比べて氷が格段に長持ちした。同県山田湾漁協や青森県野牛漁協では昨年からスルメイカに「K―580」を採用している。

 この鮮度保持力をさらにアップするのが、両社で共同開発・特許申請した「味楽シート」だ。特殊紙を多層に張り合わせたもので、発泡下氷と魚体の間に敷くことで、鮮魚の氷焼けや変色防止効果を得られる。

 従来の下氷は、真水や海水でつくられた氷と魚体が直接触れ合うことで、鮮魚に不要な水分が吸収されたり、急激な冷却による魚体硬直と表皮粘液の流出、うま味成分の流出が不可避だったりした。

 「味楽シート」は、氷の水分を魚体に移行させず、魚体に触れるシート面が一定温度を保ち適度に保湿させることで鮮度保持力を高める。

 昨年夏のスルメイカ輸送試験では、退色を従来より大幅に遅らせ、コリコリとした歯ごたえも持続させることができ、岩手県金ヶ崎町の消費地市場「メフレ」で仲買人を対象に行ったアンケート調査では色、刺身の食感・味、氷の状態のいずれも高い評価を得ることができた。

 スルメイカ以外にも、魚体の色が価値要素となる魚介類の輸送に普及する可能性も大きい。「味楽シート」はどんなサイズにもカットできる。今後はイカ用5キロ詰め「K―580」のほか2~3キロ用、フィレー用、マダラなど大型魚1尾入れ用などをシリーズ化する計画もある。

問い合わせ先

ホクト化学工業(株) 青森県八戸市大字新井田林の上4-5
電話0178-33-1357、FAX0178-34-1394
(株)川口商店 岩手県上閉伊郡大槌町港町4-21
電話0193-42-3511、FAX0193-42-4115

 

※記事の詳細は週刊水産新聞紙面をご覧ください。

(2005年04月11日付)

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